2007年4月11日 (水)

人間は脳で食べている

 「人間は脳で食べている」(ちくま新書、伏木亨著)を読んでみました。第1章は『「情報」は最高の調味料』とのっけから挑発的なパンチで一般人の常識を揺るがす文章で書き出されています。生理的な、感覚的な「おいしさ」ということも、無意識にいろいろな経験や情報の網を通り抜けて「おいしい」と認識されるようです。
 日本酒でもワインでも、名の通った物は「おいしい」ものとしてありがたくいただくからより「おいしく」感じるようです。また、そういう風味を「おいしい」と感じるのが「通」ということになると、「通」と言われるようにするにはそのように感じるよう自分の味覚を学習しなければならなくなります。ますますいわゆる「おいしさ」があやしいものに思えてきます。
 話が飛躍しますが、「サブリミナル・マインド」(中公新書、下條信輔著)などを読むと自分は何で、何をどう考えているのかわからなくなります。人間の感覚、記憶や考えがどこでどう発生してどう意識化するのか、非常にあやふやなもののようです。
 結局、深く詮索しても訳が分からなくなるだけのようですので、普通にあたりまえに自分の履歴が感じさせる快い味覚を楽しんでいければと思いました。

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